ただ「片づけなさい」ではダメですね。親子片づけワークショップで見えたもの

「人ってそれぞれやりかたも考え方も異なるものだ」
そう頭でわかっているけれど、実際に違いを感じることって大事なと思っています。

家族(子どもたち)との片づけでお悩みの方が、子どもができないからとあきらめてしまうのはやっぱり残念だと思うのです。

やり方にも考え方にも違いがあるのだということを知って、なぜできないのかがわかってくると具体策がみえてくるので親子の片づけはグンと楽になります。

人は自分にメリットを感じること、楽しいことは進んで行動しやすいものです。それは子どもならなおさら。

GW中にイベントで無料で開催できる親子のワークショップの機会をいただき、子どもたちが飽きずにできるワークを用いて親子の片づけについて考えていただきました。

「『片づけなさい』と言ったところで、上手くいかないわけですね」

今回のワークショップにご参加くださったお母さまからの一言です。

親子の片づけのヒントになったようで、嬉しい限り。

子どもに『片づけて!」と何度言っても上手くいかないと感じている方は多いのではないでしょうか。

その言葉が有効なのは、モノの住所が決まっていて、”どうやって”を理解している場合だと思います。

学校のテスト勉強のように、片づけには正解がありません。こうしたら楽だな、こうしたほうが早いなという今の自分にとっての正解を判断していかなくてはなりません。

そのためには自分でしっかり考えて選ぶ力が必要です。逆に言えば、片づけに必要なそれらの力は片づけによって養うこともできるということなのです。

下は4歳から上は小3の子どもたち12人が参加してくれた今回のワークショップ。これだけ子どもがいる中で誰一人同じ子はいないということを改めて実感したそんなワークショップでもありました。

違いを実感するワークからみえてくるもの

1時間のワークショップの前半は集中して子ども自身で考えるワークを行いました。親はそれを見守りサポートする役です。

片づけの基本的なステップ【出す】【わける】【選ぶ】【おさめる】のうち【分ける】にフォーカスしたワークで、子どもたちそれぞれ、かなり真剣に考えながら取り組んでいました。頭を使うワークではありましたが、子どもたちって楽しむ天才ですね。

ワークのやり方さえそれぞれの特徴が出ていて面白いものです。効率的な子もいれば、自分が興味のあるものを優先する子、丁寧でじっくり考える子もいれば、ざっくりで判断が早い子もいて、親御さんたちは我が子の特徴に改めて気づかれたようでした。

その中でもワークに参加してくださっていたお父さん、ワークの途中で4歳の息子さんがもっと効率的にやるにはどうしたらいいか?を考えてやり方を工夫したことを見逃さず、「お!考えたな!効率よくなったな!」って声をあげていらっしゃって。

見守りながらそこに気がついたお父さん、さすが!

年齢の小さな子どもだって、ちゃんと考えて工夫するものですね。できたことが嬉しかったり、自信につながったり。きっとお子さんもお父さんの反応が嬉しかったのではないかと思います。

このワークで大切にしたかったのは、大人目線のここはこうでしょ!という指示出しは封印していただいて(笑)、サポートに徹してもらうこと。あれここは?と思ったことがあるのなら「なぜそうしたの?」を直接お子さんに聞いてみていただくことにしていました。親の皆さん、お子さんの手が止まるとアドバイスやヒントを差し伸べながらサポートしてくださっていた姿が印象的でした。

なぜそうしたの?って問いて子どもの答えを聞くのって、ほんと面白いものです。お子さまとの片づけ現場でもいつも面白いなと思っているんですけれどね。素材別にわけた子、好きなものでわけた子、中には勝ち負けがあるものでわけた子もいたりして、発想豊かな子どもならではの答えが返ってきたりして。

それらの答えに間違いはありません。なぜそうするのかという答えに〇も×もないのです。ただ、経験が豊富な大人がやり方を教えてあげたり、こうするといいよとアドバイスしたり、やり方のメリットやデメリットを伝えることはとても大事ですよね。

正解は自分が持っているものだし、自分が判断できることが大事なことだということを親がわかっていると、親が自分の正解を押し付けてみたり子どもへの要求と現実のギャップにイライラすることも減るのではないかと思っています。

このワーク、年齢が上になればなるほどモノを使っている経験も増えるからなのか、わける作業も早くなる傾向がみられました。

年齢の上の子どもたちに比べて終わるまでに時間がかかることも実感された小さなお子様の親御さんは、お子さまが頑張って考えてワークをしている姿に、これまで簡単に片づけてって言ってきたけれど、ただ「片づけなさい!」でできるほど簡単なものではなく、結構考える力が必要な作業なのだと実感されたようです。

そうですよね。だからこそ、お伝えしています。「片づけなさい!」という前にその子に合った片づく仕組みを作りましょうということ!

毎日の片づけって、モノの住所が決まっていて片付く仕組みがあればそこまで考える必要はないもの。ただ逆に、そこがない状態では、その都度どこに戻そうか考えなくてはならないので、片づけに頭も使うし時間もかかるものです。これは子どもに限らないですけれど。

片づく仕組みがあるからといって、毎日キレイなわけではないかもしれません。片づく仕組みで手に入れていただきたいのは完璧な空間ではなく、ストレスがない状態です。それがやがて時間や心の余裕につながると思っています。

片づく仕組み作りに欠かせないのは、その人のやりやすい方法です。

そのためには、それぞれでやりやすい方法が違うのだということを実感していただく機会を持っていただくことは大事だと考えております。

後半のラベル作成ワークの時間はまた違った集中力で楽しんでいた子どもたち。
片づけって楽しいものだ~と思ってもらえたら嬉しいなと思います。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

家族の片づけコンサルタント

モノ・自分の整理を通じて自己肯定感を底上げし、幸せを実感できる家族を増やしたい♪

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