「とりあえず」でしまい込んだモノが片づけを億劫にする⁉

来客の予定がある時にとりあえずテーブルの上やその辺に出ているモノをがっさりと紙袋へ入れて収納扉の中に仕舞い込む

そんな経験ありませんか?

それが後々問題になるのはしまい込んだものを見直しすることもなくそのままにしてしまうこと。

片づけサポートへお伺いしているお客様宅にもそんな状態の収納がありました。(掲載許可をいただいております)

ダイニングテーブル横に位置するこちらの収納、事の始まりは来客時にとりあえず一時的に隠すつもりでいれたモノが、見えなくなったことで無造作に投げ入れたことがなかったことになってしまったようです。その後また来客がきてモノを入れるを繰り返すうち、見直さなくてはならない紙袋が大量になってしまい手に負えなくなってしまったとのこと。ただ、ここにモノが詰まっていることは認識しているため、いつかやらなくちゃとストレスになっていたそうです。

見直すモノも大量になると片づけしようにもそれなりの時間がかかってしまいますし、なにより気持ち的に面倒に感じて片づけるのが億劫になりがちです。そうなると、ますますどう手をつけたらいいのかわからなくなるものです。

問題となった収納場所は奥行が深く、仕切りがないそんな収納場所でした。

とにかく大量のモノを投げ入れるには十分すぎるほどの大きさがある収納です。そのような収納場所に限らず、何を入れるのか決めていない収納場所はとりあえず何でも入れになりがちで、その場所がこれ以上は入らないという状態になるまでモノを詰めてしまうことも多いものです。



紙袋やボックスなどに分類など関係なくその辺にあったものを一切合切まとめることで、一時的にはとりあえず片づけたことにしてしまう、これは片づけ苦手さんによくあることでもあります。

このような状況に共通するのは、使っていないのだからこの際、中身なんて確認せずに全部捨てちゃえばいい、ということができないということ。一切合切まとまっている状態は、その中に大事なものが混ざっている可能性があるかもと思うと全部捨てることは不安になってしまいます。

当然ながら奥に追いやられたものは視界に入らないだけに時間が経つとしまい込んだモノ自体を把握できなくなります。とりあえず、袋にまとめられて置かれているモノを全て出して中身を確認していきました。

袋を見ただけではわからなくても袋の中身を確認すると、「これは○○です」と説明してくださるお客様。どこかの袋に〇〇が入っていると思うとおっしゃっていました。ここにあるはずだけれど探し出せない、不確かな状態にずっととらわれていらっしゃったのはさぞかしストレスだったことでしょう。「いつか手をつけなくちゃ」と思い続けていたこと、ずっと気が重かったとおっしゃっていました。

人によってはあるはずのモノが把握できていないことが、ストレスに繋がります。

結局ここの収納場所にふさわしいものは一つもありませんでした。外に出されたすべてのモノを分類し残したいものを選び取った結果、こちらの収納場所がガラリと空きました。

こちらの収納場所をこれまでのように投げ入れ収納に戻さないために重要なのは、

空間を有効活用することです。つまり、この場所に収納するふさわしいモノを決めていくのです。お客様に確認しながら検討した結果、ひな人形や思い出の品を収納することにしました。

収納場所の位置、形状を考慮してしまうモノを決めるとただモノを詰め込む収納から脱出できるだけでなく収納がより生きて管理しやすさもグンとアップします。

さてさて、実はこれでおしまいではありません。

これまでここの収納はモノの一時置き場として使われていた収納に他のモノが入ることが決まってしまったことで、一時置き場はなくなってしまったわけです。
来客時の救いだったこの一時置き場がなくなったことはお客様にとってはプレッシャーです。お客様と話し合いの結果、別の場所に一時置き場を設けることにしました。

理由は簡単、一時置きがあることでお客様の気持ちが楽だから。無くすことももちろんできます。ですが人はできないことをやるよりできることを強化したほうが解決には早道です。キレイにする片づけより、時間と余裕を生み出す片づけを意識するということは、できない仕組みを作って自分にダメ出しするより、やりやすい仕組みを作って実践していくことに注力していくということ。

ですが一つだけ条件を加える必要がありました。そのまま一時置き場を移動しただけではこれまでと同じになってしまいます。それを避けるためにも、リミットを設けて一時置きを作るというご提案をしました。

とりあえずしまい込むクセがあるけれど、すぐに見直しすることは難しいそういう人こそ意識してもらえたらいいかと思います。

一時的にしまえる場所にリミットをかけること

一時置きの場所(空間)を設けるのは別に悪いことではありません。(実際私も一時置き場所があります)ですが無制限における一時置き場は危険です。設ける時には空間にリミットをかけましょう。とりあえずしまい込める場所が広いとその分つめこめる量が多くなりますよね。だから、一時置きの場所を設けるならこの棚一つ分にしようとかボックス一つ分にしようとかそんな制限を作るのがオススメです。

どこからどこまでが一時置き場だよ、といったように場所を指定してリミット(制限)を設けることで、処理できる量だけが入る状態にしてしまうわけです。

モノに合わせてきたやり方からご自分に合わせたやり方にシフトできたことで、お客様の気持ちはだいぶ楽になったようです。

とりあえずしまい込んでしまう、それを何とかしたいと思うのなら自分がそう行動しやすいように環境を変えてみましょう。

★モノの住所が決まっていないなら決める

★これ以上詰め込むと処理できないですよと視覚で察知できるようにする(リミットを設ける)

★片づけやすい収納を考えてみる

出来ることはあります。

ご自分に合った片づけで時間と余裕を生み出しましょう。

お客様の事例、何かしらのヒントになれば幸いです。
(掲載許可をいただいたお客様、どうもありがとうございました)

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この記事を書いた人

家族の片づけコンサルタント

モノ・自分の整理を通じて自己肯定感を底上げし、幸せを実感できる家族を増やしたい♪

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